第1回 はじめての社内ネットワーク(LAN)構築と設定実例【事前準備】

ネットワーク機器、操作・設定

ネットワークの構築初心者向けに小規模オフィスのような小さな社内ネットワーク(LAN)を1から構築していくために必要な考え方のポイントと設定について、実際のネットワーク機器の設定例をあげて解説していきます。

今回は事前準備編として社内ネットワークを構築するために事前に考えておくべき基本のポイントをあげています。

社内ネットワークの基本機器構成について

はじめに簡単にこれから構築する機器構成について説明します。

小さなオフィスでは一般的に基本となるネットワークはインターネットにつなげるためのルーターとPCなどを接続するL2スイッチを使用してシンプルに構築することが多いです。無線接続の場合はアクセスポイントを設置したりしますが、小さなオフィスだと一般家庭と同じようにルーターはWi-Fiルーターを使って無線接続することも多いかと思います。

今回の例では、有線接続をメインに最もシンプルな以下のようにインターネットをつなぐルーターと社内LANにスイッチを配置した構成を想定して構築していきます。

社内ネットワークの構築例定

事前準備に必要なもの

参考にネットワークを構築する際に事前準備に必要なあらかじめ検討しておいた方が良いことをあげておきます。今回の構成には必要ないこともありますが、何もない状態からからネットワークを構築する時には、大きく分けて以下の点を考慮して準備していけばスムーズに構築しやすいかと思います。

インターネットの準備

・インターネット回線

まだ用意されていない場合は、それぞれの建物によって契約している回線を管理会社や大家さんに確認する必要があります。新設する場合は、時間もかかりますのでまず先に確認しておくのが良いです。

ネットワーク機器の準備

・ルーター

ネットワーク機器はポートの数や対応速度や持っている機能を基準に選定します。事前にリモート接続や外部拠点との接続の必要性がないか確認しましょう。
無線を使用したい場合は、無線LANルーターや別途アクセスポイントを用意します。無線の電波強度や速度などを基準に選びます。

・スイッチ(ハブ)

ポートの数や対応速度、持っている機能を基準に選定します。ルーターに比べて設定ができないものが多いです。ネットワークループ検知機能やVLAN(仮想LAN)の設定が必要になるか確認しましょう

・設置場所

機器の設置場所を確保しておきます。機器は電源が必要になるので電源コンセントの近くになる設置場所が必要です。またネットワーク機器は風通しのよい場所に置いて機器にたまる熱を逃がす工夫が必要です。

・LANケーブル

カテゴリーごとにケーブルの規格が違うので機器が対応する規格を選びます。カテゴリーは下位互換があるので、LANケーブルの規格は上位のものにあわせて用意しておいても問題ありません。ネットワーク機器の設置場所とあわせて配線経路についても確認しておきます。

ネットワーク機器の設定に必要な事前準備

・使用するIPアドレスの決定

使用するIPアドレスを決めておきます。小規模なオフィスだとLANなどの内部で使用できるプライベートと呼ばれる範囲を使用する決まりなので、その中で一般的な使い勝手の良い 「192.168.x.x」を使用します。
小規模ネットワークではIPアドレスの設計を細かくこだわる必要はないので、ざっくりと以下のように使用する範囲を決めておきます。

IPアドレスの範囲192.168.1.0 ~ 192.168.1.255
サブネットマスク255.255.255.0
使用するIPアドレスの範囲例

サブネットマスクで192.168.1.x をネットワーク部分にしているので、別のネットワークを作る場合は、192.168.2.x のように分けるとわかりやすいです。このサブネットマスクでは単純に254個の端末にIPアドレスを割り振ることができます。

・端末に使用するDHCP配布IPアドレス範囲の決定

基本的にPCなどはDHCPを利用してIPアドレスを自動取得するため、あらかじめ自動取得するIPアドレスのおおよその数を把握します。LANに接続する端末機器の数をざっくりと把握して余裕のあるIPアドレスの数を算出します。

DHCPによる自動取得をしない機器のIPアドレスもあらかじめ決めておきます。たとえば、固定IPアドレスが必要なサーバーやデフォルトゲートウェイとなるルーターなどの機器を洗い出しておきます。

このようにして割り当てたIPアドレスは機器間で重複や間違った設定を防ぐためにも以下のように管理していつでも確認できるようにしておくことをお勧めします。

社内ネットワークの構築に必要なIPアドレス設定
サンプル:EXCELで作成するシンプルなIPアドレスリスト

・ルーターの設定

どのポートに何を接続するか決めます。WANポートの1つはインターネット回線、LANポートにはスイッチ(ハブ)などが接続されます。ポートに余裕があれば、スイッチを使わずにルーターのLANポートに直接PCなどを接続しても構いませんが、複数人が同時に使うことが基本のオフィスでは別途スイッチを用意しておいた方が無難です。

設定としては主に、インターネット回線へ接続する際に必要な認証情報やDHCPサーバーとしての情報などを設定します。ビジネス用ルーターではLANとインターネットを接続するためのNAPTの設定などもあります。

・スイッチの設定

スイッチでもルーターと同じようにどのポートに何を接続するかルールを決めておきます。特にルーターに接続するポートは間違って抜くことがないよう他のポートとはケーブルの色を変えたり、接続ポートを一番最後のポートにするなど区別しておくと安心です。

設定としては、そのままでも使用できますが、ビジネス用スイッチなどではポートの速度を設定したり、VLAN(仮想LAN)の設定をおこないます。必要な場合はどのポートがどのVLANに属するかも決めておきます。

まとめ

今回は、第1回として小さなオフィスのネットワーク構築の一般的な考え方の基本とするポイントを解説しました。次回は、今回あげたネットワークの基本機器構成を参考にスイッチやルーターを使って設定例を見ながら構築していきたいと思います。

参考リンク

EXCELで作成するシンプルなIPアドレスリスト

L2スイッチとは – 概要と基本動作

ルーターとは – 概要と基本動作


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